表参道らいふ。
今日の音。「BENJAMIN BRITTEN」 “Theme. Allegro maestoso e lagamente”
City of Birmingham Symphony Orchestra. Simon Rattle.

昨日、彼が帰って来たのでレポートを読んで聞いてもらった。
客観的視点が空回りしてしまっているなあ、と思ったので冷静な意見が必要だったのだが、
「えーそれわかんない。英語で言って」
自分のレポートを訳しながら読むわたし。なんだか馬鹿っぽい。
「そこはさあ、えっと日本語で何て言うかわかんないよ…」
その単語と彼の英語のままメモを取り、考えをまとめていると
「僕お腹減ったよ。今日何食べる? そろそろ『Citabria』(サイタブリア)もいいなあ」
なんて言い出す。
「わたし今レポートに命かけてるから無理。ぱっと食べられるとこじゃないと」
ということで、ランチでしか行った事のない『寅福』へ。

鈴木さんのところの前を通り、何かあったのかなあなんて言っていたら、前方から彼の名前を呼ぶ大きな人が。
「あ、REM guy(仮名)だ」どう見たってREMのヴォーカル(現在来日中)にしか見えない彼、CFAのクリスマスパーティの会場探しに表参道に来ているらしい。
「こんな時間まで会社にいたの、REM guy。彼はすぐ帰って来たよ。仕事してないんだねえ」と言うと
「いや僕はCFAのミーティングだったんだ。S(彼の名前)はちゃんと働いてるよ」とフォローし、『Las Chicas』(ラスチカス)ってどう? と聞いてきた。
「あそこはゲイのたまり場だよ、REM guy」ユニゾンする2人。
「え? そんなこと思わなかったけどなあ」あなたは一見ゲイだから気をつけてね、と言ってしまいそうになるわたし。
「とりあえず気をつけろよ、じゃ明日会社でね」と歩き出す彼。
真面目なCFA軍団のパーティがあそこで開かれるなんて、ちょっとシュールである。
「あそこでやるならどんな様子かまた見たい」
「君は物好きだなあ、僕は行かないけど、REM guyにくっついて行ったら?」
と冷たい答えが返って来た。彼はゲイにもてる。アメリカ人のストレート男性はゲイを毛嫌いしているので、わたしの友達のゲイの子の話しをしたりするとすぐ「Ewwwww!」と嫌悪感を示す。

『Max Mara』の前でラッパだか何かを演奏している人(よく見えなかった)を見ながら「『ブセナテラス』みたいだねえ」なんて言いつつ、『寅福』へ。
混んでいて、目の前に座っていたおじさま2人はファッション業界の人だったらしく、彼にはちょっとゲイ的に見え、こそこそ英語で「ゲイかなあ、どうしよう。やだなあ」なんて悪口を言っていた彼。「大丈夫だよ、すぐ食べて帰ろ」となだめ、たくさん注文したのだが全然こないのだ料理が。周りの人もぷんぷんしているし、ご飯が売りなのにあんまり美味しくなかった。お昼ごはんの時のほうが美味しい。
お酒を飲みに来たのではないわたしたちは、ご飯だけ食べ、お買い物をしに『AZUMA』へ。何かの気配を感じる、と入り口をずっと見ていたら、ご近所で彼の後輩のぼぶ(某有名弁護士事務所勤務、国際弁護士)が偉そうに入って来た。スーツのパンツになにやら染みが。
「元気?」ぼぶのろれつは回っていなく、相当酔っている模様。
「ねー、ぼぶだよー」と彼を呼ぶとぼぶが「凛、そのセーターとスカーフ(マフラーのこと)は何だ! まだ冬じゃないぞ。全く女の子は寒がりなんだから」とぶつぶつ言いながら餃子と春巻きを物色。「白人が暑がりなんだよ。今日は寒いってば」「そんなことない。それ、いいセーターだね」とわたしの『Garrick Anderson』(ギャリックアンダーソン)のセーターをつまむ。
ぼぶは弁護士事務所で若くして共同経営者になる人物だが、酒癖が悪い。
「その染み、どうしたのぼぶ」酔っ払ってつけたのかと思いきや、事務所で卵を投げられたらしい。超一流事務所でそんなことが! と驚いていると「いやあ、あいつはくびだよ。それに俺に卵投げられて嬉しかっただろうね。俺も投げ返しといた」とのたまう。
酔っ払ってろれろれになりながら、わたしたちの友達の弁護士が結婚する話題やNew Yorkに帰ってしまったTimの話しなどをし、交差点を渡り家の方向へ。
その間もぼぶのあまりの声のでかさと、ろれろれしていてもはや英語ではない言語に、道行く人はわたしたちを振り返る。
「ただいまの騒音、80フォン」と測定したくなるほど、ぼぶは声が大きい。
わたしたちの家は表参道から徒歩2分なので先に着き、「じゃあね」と別れたのだがぼぶは演歌を大声で歌いながら(女の子を口説くために覚えたらしい。なにやら「男酒~」と歌っていた)存在をアピールし、帰って行った。

「周りがみんな引っ越してきたから、絶対誰かに会うよね」と彼。わたしがこそこそとすっぴんトレーニングウェアにリュックでジムへ行っても誰かに会う。
さっきも会社社長でお友達のMと奥さんと遭遇。「凛ちゃん、肌荒れてるね」と奥さんに指摘されてしまった。う、レポートの真っ最中なんです。
ノートを買いに出ても、ココアを買いに出ても誰かに会う街、それが表参道である。
これから大手町へ行かねばならないのだが、さっと帰って来たいので誰にも会いたくない。
こそこそ。
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by rinkomatsu | 2004-10-28 15:07 | 日々の生活。
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