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疲弊。
今日の音。「Daniel Powter」 “Bad Day”

もし、話しが通じない人と時を過ごさなければいけなくなったら。
その話しが通じない人に、一瞬でも普通の感情でないものを感じたことがあったら。

最初から、わたしの説明や語句をきちんと捉えず、批判的に考えその批判が空回りしているのに気がついていたのだけれど、いつも何らかの希望を人間関係に抱いてしまうわたしはその人もきちんと話しをしたら違うのかも、と思っていた。

が、やはり違うらしい。

極端に焦点を狭めてしまう、その人。
その目には何が見えているのだろうか。
頭の中にはどんな景色が?
なぜそういう風に捉えるの?

わたしの日本語力がおかしいのかと今も思う。
が、その人のメイルや口語が、わたしにはわからない。
主語がないことが多く、「てにをは」plus「が」が、おかしい。

しぐさに気を配るように、言葉に気を配るのは普通だと思っていた。
相手に対し投げかける言葉をいい加減に選ぶということは、相手に対する侮辱であり嫌悪感を表すことだと。
自分が至らず相手を傷つけてしまうこともあるが、いつでも気を配っている。
そうでない人に、なぜその語句を使ったのか尋ねても、説明する語彙を持たない。また、尋ねるほうが疲れてしまうことを知った。

わたしはあまり会いたくない。
会っても世間話程度でいい。
が、その人は違うようだ。

わたしの態度の変化に気がつき、わたしが一番嫌いなやり方を普通に使い、「ぼくはここだよ」と示してくる。

人間関係に完璧な対等はない。
いつも少しだけ、誰かが強くて誰かが弱い。
今、わたしはその人との関係において強いようだ。
弱い人間は少しの物音に気がついて自分を守るために壁を作る。

弱さや脆さを人に見せるまたは見られてしまった時、その人の核がものすごく、よくわかる。
わたしはやっぱり、その人を受け入れられないと思った。
「男は女々しい」というが、その女々しさをコントロールする術を知っているのが本当の男だと思う。本当の男だけが、抑えられる一定量を超えたどうにもならない感情を心からこぼれさせていいのだとわたしは考える。

その人に対する感情の触手を、徐々に切っていっているのだが、もうわたしの心は何も感じていなくて、ただ月曜日、その人のために買っていた『The Japan Times』を買おうと足が自然とキオスクに向いた時、この動作はただの習慣で、何の感情も伴っていないことに気がつき、やはりもうわかっていることなのに未だに「まだ大丈夫かもしれない」と思う自分に嫌気がさした。

こういう期待が、相手を余計に傷つけ、自分をまた疲れさせる。

なぜ「まだ大丈夫かも」と思うのか、その感情の出所がわからない。
最初から、何もなかったではないか。
嫌いになりたくないのか、嫌われたくないのか。
せっかく出会ったのだし、とも思うのだがその人とずっと一緒にいても話しは噛み合わず、その人の考えていることがまったくわからない。
『バカの壁』状態である。

やはり第一印象は間違っていなかった、と自分の判断に自信を持つ反面、自分に合わないからと、理論が空回りしている人を「頭が悪い」と位置づけるのをやめよう、と思った。
しかしなぜ、ここまで話しが通じないのだろう。
こんな人に出会ったのは、初めてである。

話しが通じて、なぜこの言葉を選んだか理解して返して来てくれる人に、わたしは好意を抱く。
「こっちのみーずはあーまいぞ」なのかはわからないが、今までそういう人と付き合ってきた。
その人は、ここまで話しが通じないのになぜわたしに好意を抱き続けるのだろう。

最初は「会いたい」と思ったが、1ヶ月ほどでそんな思いはなくなった。
ただ、傷を見せてわたしをじっと見つめるその人に、きちんと傷を治して立ち上がり、前を向いて遠くを見て欲しいと思い、そう期待して今まで会っていた。

人が人を変えるなんて考えること自体おこがましいのだが、「いい男になった彼を見たい」と思ったわたしには、そのおこがましさがあった。

自身のおこがましさを知り、やはり相手に対し何の感情もないことを知った。
なのに相手に愛情を見出そうと距離を置きつつ様子をうかがうわたしは何なのだろう。

もう、無駄だよ。
でも、何て言ったらいいんだろう。
彼はまた、女によって傷つくことになるのだろうか。

彼が批判的なことを言うたび、疲れてしまう。
なぜ事実関係を確認する前に批判するのだろう。
否定的な言葉を多用する人間と、わたしは一緒にいられないことを知った。
そして、「器が小さい」と感じることも。

わたしと合わないだけで、器が小さいのだろうか。
わたしはその人の器は小さいと思う。
しかし、本当にそうなのだろうか。
わたしも空回りしている。

わたしのつたなさと傲慢さを思い知ることが出来、疲れの中にもいいことあったなあ、と思う。
今は楽しかったことを思い出すことが出来ない。
by rinkomatsu | 2006-02-20 16:27 | 日々の生活。
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